こんにちは、ジェイグラブの横川です。
コロナ中、実はヨーロッパでは屋外でできる結婚式の模索がされており、結婚式に関する検索がすごく増えていました。そのことも当時記事にしています(下部関連記事参照)。
そして、バレンタインデーだけでなく、閏年という特別な日を持つ2月は西欧ではプロポーズを検討し始めるようです(6月だけじゃないんですね)。
日本では少子高齢化が進んでいます。少子化の原因は婚姻数の減少であり、それを考えるとウェディング市場の縮小化は明らかで、日本国内だけにしか目が向かない企業は廃業もチラついていることでしょう。いまこそ越境ECだと思います。その追い風となるデータがここにあります。
eBay、バレンタインデー前に婚約指輪の検索数が220%増加
バレンタインデーやうるう年などがある2月は、婚約に最も人気のある月のひとつである。
バレンタインデーを前に、イーベイは、消費者の購買行動や婚約に関する最新の洞察を明らかにしている。
20万点以上の婚約指輪が揃うイーベイUKの真正保証プログラムは、カルティエ、ヴァンクリーフ&アーペル、ティファニー、ショパールなどの一流デザイナーズブランドや、ノーブランド、ユニークピースなど、対象となる新品・中古のファインジュエリーを審査・検証している。
イーベイUKのラグジュアリー部門責任者であるアリス・マースデンは 「2月が最もエキサイティングな月のひとつであることは明らかで、バレンタインデーや、おそらく2024年のうるう年にもたくさんのプロポーズがあります。それゆえ、選べる幅広いリングを提供することで、カラーストーンやラボグロウン(合成ダイヤ)・リングへの欲求の高まりとともに、オンラインや中古品購入への顕著な動きを目の当たりにしてきました。」と述べている。
続けて「時代を超越したラウンドカットのダイヤモンドリングであれ、個性的なスタイルであれ、特別な瞬間にふさわしい指輪を見つけるために、ユーザーが市場に足を運ぶのを見るのは素晴らしいことです。当社の真正保証プログラムにより、未来の婚約者やフィアンセは、自信を持って本物のリングを購入することができます。」と自信を浮かべる。
イーベイは次のようにトレンドを振り返っている:
1.オンラインショッピングへのシフト
イーベイUKが委託した新しい調査によると、10人に6人がこの特別な買い物のためにオンラインショッピングを好むことが明らかになった。
2.セカンダリー市場が最初の選択肢に
消費者の半数以上(54%)が中古の婚約指輪でも構わないと答えているように、持続可能で経済的な選択へのシフトにより、ハイエンドの中古ジュエリー市場は2024年も成長し続けるだろう。
技術の進歩、特にイーベイ(eBay)が最近、真贋保証プログラムをファインジュエリーにも拡大したことで、オンライン取引に対する信頼も高まっている。対象となる宝飾品を確認することで、買い手と売り手の信頼が大幅に向上し、オンラインでの高級品ショッピングが再定義された。
3.クラシックカットとカラーダイヤモンド
消費者の3分の1(32%)が好む婚約指輪のスタイルは、クラシックで時代を超越したカットである。イーベイUKでは、サファイアとエメラルドを使った婚約指輪の検索が、過去1年間でそれぞれ20%、25%増加しており、これを目の当たりにしている。
4.ラボグロウンリングの成長率は加速している
ラボグロウン・ストーン(合成ダイヤなど人口貴石)の急速な増加は、市場全体に響いている。ユーザーはダイヤモンドの採掘方法に注目し、より手頃な価格のラボグロウン・ダイヤモンドを選ぶようになってきている。
イーベイでは、その真正保証プログラムの一環としてラボグロウンダイヤモンドの鑑定が可能であることを誇りとしているため、検索数は過去1年間で110%以上も増加している。
5.プレースホルダー・エンゲージリング
プロポーズ後に新しい指輪を購入することも人気が高まっており、婚約中または結婚している人の5人に3人が、結婚したら新しい婚約指輪の購入を検討する(60%)。
参考:eBay sees 220% increase in searches for engagement rings before Valentine’s Day
おわりに
海外では大分意識が変化してきていることが分かりますね。SDGsの側面もあってか、エンゲージリングは中古品で全く問題ないということになっているんですね。私個人的にはこうした物になんの価値観も見いだせないタイプなので、好感が持てます。
日本の場合、中古として売られている婚約指輪の背景には離婚があるから縁起が悪いとか、前の持ち主が死別してたら・・・とか、宗教心がほとんどないのに妙にスピリチュアルな事を言いだすので、市場としては成立しにくいかもしれませんが、物価上がる、税金増える、社会保障上がる、給料増えないという状況であれば、中古の指輪でも全然問題ないと思いますね。ちなみに、結婚式での誓いのキスや指輪の交換ってキリスト教由来ではないそうです(一説にはディスニー由来ではないか、とか^^;)
仏具などでも似た傾向があり、日本では中古の仏具などはーー仏教の教義的には、心霊的なものとかは無関係なんですけどーー敬遠されます。しかし、海外では「前の持ち主の祈りを引き継ぎたい」といって買い求める人がいます。ものは考えようです。先輩夫婦の愛も含めて愛するというように意識を変えれば素敵なアイテムになると思いますけどね(・・・とはいっても、たぶん日本じゃ無理っぽいな。それ故に、ウェディング業界にいる方は世界に目を向けたほうがと思います)。