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環境庁 越境ECの調査報告書 「日本のポテンシャルと課題を明らかに」

2024年6月13日に観光庁が公開した「世界的潮流を踏まえた魅力的な観光コンテンツ造成のための基礎調査事業」報告書ですが、越境EC市場にも重要な示唆を与える内容で日本のポテンシャルと課題を明らかにしてくれている内容でしたので紹介します。日本が国際的に魅力的な観光コンテンツを提供するための基礎を築くための調査結果ではありますが、越境ECにおける活用法や課題についても考察してみました。

世界的潮流と観光コンテンツ

報告書では、以下の5つの主要な消費動向を挙げています。

  1. デジタル化とオンラインへのシフト
    デジタル化の進展により、観光客はオンラインでの情報収集や予約を行うことが一般的になっています。越境ECでも、デジタルプラットフォームを活用したプロモーションや販売が重要であり、特にSNSを活用したマーケティングや、スマートフォン対応のECサイト設計が求められています。
  2. エコツーリズムと持続可能性
    世界的な環境意識の高まりに伴い、持続可能な観光が注目されています。越境ECでは、エコフレンドリーな商品やサービスの提供が競争力の向上となり、再生可能資源を使用した商品や、環境保護活動をサポートするプログラムに関連するような商品展開などが考えられます。
  3. 文化体験の需要
    観光客はユニークで本格的な文化体験を求めています。越境ECで提供する商品やサービスも、地域の文化や伝統を反映したものであることが求められます。例えば、日本の伝統工芸品や地域の特産品を紹介・販売することが有効です。
  4. 健康とウェルネス
    健康志向が高まり、ウェルネス関連の観光が人気です。越境ECでは、健康食品やウェルネス商品、美容関連商品の需要が増えており、品質の高い日本製品をアピールすることで、国際市場での競争力を高めることができます。
  5. 安全・安心への期待
    観光客は安全で安心できる体験を求めています。越境ECでも、商品の安全性や信頼性を確保して、透明性のある情報提供が重要です。特に、食品や化粧品など、直接身体に関わる商品の場合は、詳細な成分情報や製造過程の透明性が求められます。

訪日外国人に対する日本の課題

訪日外国人観光客に対する日本の課題として以下の点を挙げています。

  1. 言語の壁
    多くの外国人観光客が日本を訪れる中で、言語の壁が大きな障害となっています。越境ECでも、多言語・多通過対応のECサイトやカスタマサポート体制などが求められます。
  2. 決済手段の多様化
    海外からの観光客が利用する決済手段は多様化しています。越境ECでも、クレジットやデービットカード、モバイル決済、さらには仮想通貨など、さまざまな支払い方法に対応することが重要です。
  3. 文化の違い
    文化の違いによるトラブルや誤解が発生しやすいことも課題です。越境ECでは、文化的な背景を理解した上でのマーケティングメッセージや商品説明の丁寧な作成が必要です。

日本の観光業界が直面する課題とその解決策を示していますが、越境ECにとっても重要な洞察を提供

デジタル化の進展に関して、特に地方の中小企業がどの程度対応できるかが不透明であるということです。大企業に比べ、地方の中小企業はデジタル技術の導入に遅れを取る可能性があり、政府や自治体の支援していますが引き続き不可欠な状況です。

次に、持続可能な観光やエコツーリズムの推進には、具体的な支援策が不足しており、企業がサステナブルな商品を開発するためには技術革新や研究開発が必要ですが、これに対する公的支援が不十分だと国際競争力を維持するのは困難であるということです。

また、越境ECでも言語の壁や決済手段の多様化に対応するための具体的な施策も発展途上にあり、さらなる投資と努力が必要です。

まとめ

観光庁は越境EC市場における日本のポテンシャルはあるが、その実現には多くの課題が存在しており、特に中小企業への公的支援や民間事業者からのサポート、商品開発や価格競争力の維持も重要です。課題を克服するためには企業の自助努力だけでなく、政府や自治体、民間も一丸となって取り組む必要があり、越境EC市場での成功は、日本経済全体の成長にも寄与します。

最後に、越境ECで販売する商品は有形商品だけではなく、無形商品販売も可能で好調に推移しています。工場見学、医療ツーリズムでもECサイトで予約と決済を行えています。物販だけでなくコト消費やトキ商品なども、越境ECで世界に販売、発信していきましょう!

覚えておきたいトレンドワードメモ
“コト消費” から “トキ消費
時間や場所が限られる「非再現性」の体験。(例:イマーシブ/没入性)。その体験を他人と共有する「参加性」、貢献を実感できる「貢献性」を備える消費スタイル。
ウェルネスツーリズム
2027年までに1,100兆円以上の巨大市場に成長が見込まれる。年平均約17%の高成長が予想される。
ネイチャーアクティビティ
安全なアクティビティから高いリスクを伴う危険なアクティビティまで多様化している
聖地巡礼(Set-jetting)
ロケ地等を巡る観光は右肩上がりに伸び、特にコロナ明けに急伸。映画やドラマに影響された旅行先を選定する傾向がある。舞台・音楽鑑賞は低調でリピートがない
日本食
高位安定している一方「温泉入浴」は横ばいか年によっては前年より減少。

観光庁調査報告書: 世界的潮流を踏まえた魅力的な観光コンテンツ造成のための基礎調査事業

Writer 山田彰彦

山田 彰彦 代表取締役 越境ECコンサルタント eBay JAPAN創業メンバー、ヤフー株式会社コマース事業などを経て越境EC専門 ジェイグラブ株式会社を創業。越境EC歴24年。イーベイ・ジャパン公認コンサルタント、ジェトロ新輸出大国コンソーシアムEC専門家、中小企業庁「新しい担い手」越境EC委員も務める。

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