こんにちは。ジェイグラブの横川です。
多くの事業者様の越境ECサイトの構築に関わっていると、次のようなリクエストが来ます。
「SEOはどうしたらいいか?」
SEOは確かに大事です。しかし、これがうまく行ったとしても訪問してくれる人が増えるだけです。
それのどこが悪いのかという声も聞こえてきそうですが、問題は訪問者数より、実際に購入してくれる人の数です。
訪問者が多いに越したことはないですが、10,000人訪問があっても10人しか買わないサイトと、5人しか来ないけど5人全員が買ってくれるサイトでは、コンバージョンレートは前者は0.1%で、後者は100%という大差がつきます(決してSEOを軽視しているわけではありません)。
SEOは多くの訪問者を受け入れる事ができますが、ユーザーに「来てもらう」と表現するように「待ちの姿勢」です。
それも大事ですが、同時に「攻め」もしなければいけません。その「攻め」については最近イギリスのオムニセンド社が興味深いデータを発表していましたので、紹介します。
データは語る:プッシュメッセージを行う店は成功する
2021年のホリデーシーズンに向けてマーケティングプロモーションの準備を進めているECショップは、売上拡大のためにウェブプッシュメッセージを利用すべきだとする新しいレポートが発表されました。
オムニセンド社の調査によると、あらゆるデバイスでブラウザを開いているときに表示されるウェブプッシュメッセージの平均コンバージョン率は35.7%です。つまり、これらのオプトイン通知をクリックした3人に1人が購入に至っているのです。
この調査結果は、オムニセンド社の「Ecommerce Statistics Report」の一部です。Email, SMS, and Push Message Marketing (H1, 2021)」に掲載されています。
調査では、2021年の上半期に消費者がダイレクトコミュニケーションチャネルにどのように関わったかを明らかにしています。
オムニセンドは、2,000万件のウェブプッシュメッセージの分析に加え、100億通の電子メールと約2,500万件のSMSのパフォーマンスを調査しました。
すべてのメッセージは、オムニセンドのマーケティングプラットフォームからお客様が送信したものです。
自動化されたEメールメッセージのコンバージョン率は、ウェブプッシュメッセージのコンバージョン率とほぼ等しくなっています。
ショッピングカートを放棄するなどのユーザーの行動をトリガーとしたメールワークフローである自動化のコンバージョン率は33.19%で、2020年の29.75%から上昇しています。
オートメーションは、メールマーケティング全体の32%の受注を生み出している一方で、メール送信数は2.4%にとどまっています。残りのメールは、手動でスケジュールされたキャンペーンプロモーションでした。
その他のメールマーケティングのハイライトは以下の通りです。
- 手動で設定したキャンペーンプロモーションのコンバージョン率は6.82%で、6.49%から上昇した
- ウェルカムメッセージは、自動化されたメッセージの中で最も高いコンバージョン率を維持しており、53%の受信者が購入のきっかけとなっている
- トランザクションベースの自動メッセージは、ブランドにとってメールマーケティングの売上を伸ばすチャンスである。例えば、注文確認メールをクリックした人の4人に1人は次の購入をする
また、本レポートでは、SMSの利用は、2020年にブレイクした後も成長を続けていることが示されています。ECショップは、昨年の3倍以上の数を送信するペースになっています。コンバージョン率は、これまでのところ、2021年は平均2.4%となっています。
オムニセンドは、特にWebプッシュ通知の増加を指摘し、ECショップはこの代替チャネルに注目すべきだと述べています。
参考:Data Shows Ecommerce Brands are Adopting, Finding Success with Web Push Messages
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