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越境ECブログ

ショッピファイ(Shopify)がトラフィックでアマゾン(Amazon)に勝ったという報道アリ

こんにちは。ジェイグラブの横川です。

越境ECを手軽に始めるのに適したツールとしてShopify(ショッピファイ)が最近は選択肢の筆頭に挙がってきています。

それは立ち上げまでの手間が楽になっただけでなく、(現在はまだ準備中ですが)越境ECを行う上での障害を取り除くツールである、Shopify Marketsなども用意されているからです(参照:Shopify Marketsってなに?)。

ただ、Shopifyとは何なのか、よくわからない方も多いと思いますので簡単に書きますと、Amazonはマーケットプレイス、Shopifyはeコマースプラットフォームとなります。

Amazonは、Amazonという大きな商業施設内のテナントを借りて運用する感じ。Shopifyは商業施設内のテナントを借りるのではなく、独立した土地を借りて店を建てて商売をする感じに似ています。どちらも借り物なので、100%完全に意のままに運営することはできないのは共通しています。

さて、今回はそのAmazonとShopifyで興味深いニュースがありましたので紹介いたします。

ShopifyがオンライントラフィックでAmazonを上回ったとの報道があり、Eコマース企業間の競争が激化

Shopifyは、注目すべき指標であるオンライントラフィックでAmazonを上回ったと、ビジネス・インサイダー誌が調査したデータで報じられています。

同誌によると、市場調査会社Similarweb社のデータを分析した結果、今年の最終四半期において、Shopifyを利用したすべてのサイトのユニークビジター数がAmazonを上回ったとのことです。

Shopifyは、6月までの3ヵ月間に月間平均ユニークビジター数が11億6,000万人に達したと言われていますが、これに対してAmazonは11億人でした。

ビジネス・インサイダー誌によると、この差は今期も拡大する見込みで、Shopifyで運営するサイトの訪問者数は、Amazonの11億3,000万人に対して12億2,000万人になると予想されています。

この指標は、Shopify社にとって興味深いものです。Shopify社は、Amazon社と競合しています。これは、Shopify社がCOVID-19の大流行の中で継続的な成長を遂げていることを示しています。

Shopify社は、直近の四半期において、主に商品総量(GMV)の急増により、史上初の10億ドルの収益を達成したことを発表しました。2021年第2四半期の総売上高11億2,000万ドルは、前年同期比で57%増となりました。

また、当四半期はShopify社にとって5期連続の黒字となり、純利益は8億7,910万ドルと、パンデミック真っ只中だった昨年の3,600万ドルから飛躍的に増加しました。

Amazonに関して言えば、ほとんどの数字に関して、このEコマースの巨人は依然としてShopifyを凌駕しています。Amazonの2021年第2四半期の業績は、売上高が1,130億ドルを超え、3期連続で1,000億ドルの四半期となりました。

しかし、この数字はアナリストが予想していた収益を下回り、昨年の同四半期に比べて減速しました。

Shopify社は近年、Amazonへの対抗意識を強めており、ウェアハウス・フルフィルメント、ソーシャルメディアとの連携、ビジネス・バンキングなどを新たな展開分野として優先的に取り組んでいます。また、カナダの企業であるShopifyは、知的財産権にも力を入れています。

特許の数が少ないShopifyは、Amazonの何千もの特許に対抗するには長い道のりがあるが、ニューヨーク大学のScott Galloway教授はShopifyとAmazonを並立させている。

2019年、彼はShopifyが、アマゾンのようにアマゾン利用者がアマゾンに登録したデータを使って自社のプライベートブランドを作って宣伝し、消費者との関係を効果的に所有する「(アマゾン出店者から見たらあたかも)ウイルス」のような存在ではなく、「Eコマース企業の真のパートナー」になる能力があると主張した。

Galloway氏は、このようなShopifyの存在は、Amazonにとってもはや無視できない脅威となっていると述べています。

そして実際、Amazonは無視できませんでした。ビジネス・インサイダー誌やウォール・ストリート・ジャーナルによると、Amazonは昨年、”Shopifyの中核となる中小企業のマーチャントを狙う “ための内部タスクフォースを設置したという。

このプロジェクトには、新しいタイプのPOSシステムも含まれていると言われています。

一方、Shopify社は、今月初めに国境を越えた販売に焦点を当て、グローバルな商取引を管理するために加盟店のための集中ハブを更新しました。

また、Shopify社は、収益を向上させるための投資にも力を入れています。Shopify社の戦略には、TapcartやSwyftといったShopify社のマーチャントエコシステムをサポートする企業や、同社のeコマースサービスを補完する企業への資本投入が含まれます。

また、イスラエルのEコマースマーケティング企業であるYotpo、Loop、Pipe、Bench、Affirmなどへの投資も行っています。

参考:SHOPIFY REPORTEDLY SURPASSES AMAZON IN ONLINE TRAFFIC, HEATING UP RACE BETWEEN THE E-COMMERCE FIRMS

さいごに

早い段階から創業し、各地域ごとに注力してきたAmazonと、あとから創業して国境という垣根を乗り越える柔軟さを売りにしているShopifyとでは、単純比較できない面もありますが、なんとなく今後のニーズが垣間見えるような感じもします。

Writer 横川 広幸

横川 広幸 取締役 越境ECコンサルタント eBayJAPAN創業時に法人営業、マーケティングに従事。eBayに連携した越境ECサイト “Tokyotrad” で日本の仏具を世界86カ国に販売。自らの越境EC成功体験を越境ECアドバイザーとして日本全国でセミナー講演や個別相談を行う。

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