こんにちは。ジェイグラブの横川です。
最新調査で、人気のあるECモールが発表されました。この調査結果をどう読むかは人それぞれですが、冷静にデータを読まないと早合点して誤った判断を下しますので、注意してください。
世界で最も人気のあるeコマースサイト、最新レポートで明らかに
この調査では、SimilarWeb Proで過去3ヶ月間のデータを分析し、どのニュースサイトやショッピングサイトが世界各国で最もアクセスされているかを明らかにしています。
世界で最もアクセス数の多いショッピングサイト
Uswitchは、世界で最も人気のあるショッピングサイトを調査。アマゾンは、世界のどのショッピング・サイトよりもトラフィックが多く、毎月約24億回の訪問を誇るウェブサイトであることが明らかになりました。
アマゾンは、家具から食料品まで欲しいものを何でも注文し、わずか24時間で配達されるペースの速い世代の欲求とニーズをとらえている。また、世界で最もアクセス数の多いショッピングサイトのトップ20を見ると、1位のアマゾン(米国)に続き、3位にアマゾン・ジャパン、5位にアマゾン・ドイツ、9位にアマゾン・イギリスが入っていて、20のうち4つはアマゾンドメインが占めている。
世界ランキングの2位は月間7億6110万アクセスを誇るイーベイ(eBay)、3位は月間5億8900万アクセスを誇るアマゾン・ジャパンとなっています。楽天は世界第4位の月間アクセス数を誇るEコマースサイトで、第5位のアマゾン・ドイツは4億4680万人の月間アクセス数で僅差でこれに続いています。
アマゾンやイーベイといったEコマースの巨人と並んで、エツィー(Etsy)もトップ20に名を連ねています。エツィーは、2005年に設立されたeコマースプラットフォームで、小規模な個人事業者が市場を広げ、世界中で商品を販売できるようにすることを目的としています。エツィーは、ギフト、ハンドメイド製品、ジュエリー、家具など、さまざまな商品を扱う場所であり、毎月約3億7900万人の訪問者を集めている。
世界各国の人気ショッピングサイト
アマゾンは、イラク、クウェート、モロッコ、クウェート、アメリカの世界5カ国でナンバーワンのEコマースサイトとなっています。イギリスではアマゾン・イギリス、日本ではアマゾン・ジャパン、フランスではアマゾン・フランスがトップとなっています。イタリア、カナダ、インド、ドイツ、アラブ首長国連邦など、ローカライズされたアマゾンのサイトがトップ20に名を連ねています。
メキシコで最もアクセス数の多いショッピングサイトは、メルカド・リブレ(Mercado Libre)で、アマゾンとよく似たeコマースサイトで、フライヤーから竹製歯ブラシまで、あらゆるものを販売しています。インドネシアでは、アマゾンやイーベイのようなマーケットプレイスであるトコペディア(Tokopedia)がトップで、オーストラリアで最も人気のあるショッピングサイトはイーベイ・オーストラリアとなっています。
参考:New study reveals the world’s most popular eCommerce sites
おわりに
この報告を読むと、アマゾンが圧倒的です。ゆえに「やはりアマゾンじゃないか」という判断をする人もいると思います。それが間違いだとは言いませんが、このデータだけでアマゾンに傾くのはやや早合点ではないかと思います。
このデータはあくまでアクセス数のランキングです。アクセスが多い=売上が大きいと言うのは、相関性がありそうなのでそのように言えそうですが、コンバージョンレートが高いかどうか、とりわけ自社製品の売上が立つかどうかは、アクセス数という定量データでは仮説をたてることができるに過ぎず、つまり、アクセス数が多い人気サイトに自社製品を出したとしても、自社製品が爆発的に売れるという保証は全くありません。アマゾンにアクセスはしてみたものの、結局は他のサイトで買ったとか、相場観を調べるためだけにアクセスしたというものもカウントされているからです。
また、アマゾン・ジャパンや楽天が上位にあることから「越境ECなんて考えないで、日本だけでやっていけるじゃないか」と考えることもできます。ただし、十数年後の日本がどうなっているかを考えなければ、ですが。
また、厳しいロックダウンの影響で景気低迷中の中国ECモールも、ランクされていますが、想像より高くないのも印象的です。