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英国消費者、ブラックフライデーは中古品に走る

こんにちは。ジェイグラブの横川です。

一昨日まで、ジェイグラブモールのショールームストア企画のために、ロンドンとパリにいました。ロンドンのほうが滞在時間が長く、個人的には物価さえベラボーに高くなければ住めるなと思いました。

とにかく物価が高い。日本の2倍はみないとなりません。
現地で単3乾電池4本を売店で買いましたが、900円でした。日本だったら1,000円ちょっとで10本以上買えますけどね。

そのためか、ロイターによると、イギリスではブラックフライデーは中古品に価値を見出す買い物の仕方が目立ったようです(11月24日はロンドンにいましたが、年に一度の奮発する季節ということで道の渋滞も酷かったです)。

英国のブラックフライデーの消費者は中古品に走る

ブラック・フライデーがホリデー・ショッピング・シーズンの幕開けを告げたなか、小売業者やメーカーは、現金を節約し、より持続可能な買い物をするために、中古品や再生品の掘り出し物を探す英国の消費者が増加すると予想した。

根強いインフレと高い住宅ローン金利が消費者の消費意欲を減退させる中、eコマース企業のイーベイや英国の慈善団体オックスファムなどの中古品販売業者は、掃除機から衣類まで中古品の販売増を見込んだ(新聞にデカデカと広告を打っていました)。

アップルの流れを汲み、多くの消費者にとって新商品がまだ手の届かないものであることを認識し、より低い利益率で整備済商品(リファービッシュと呼びます)を提供するメーカーが増えている。高級スピーカーメーカーのソノスやエクササイズバイクメーカーのペロトンは、新製品の売上をカニバリゼーションするリスクがあるにもかかわらず、今年イーベイUKで再生品を販売している。

昨年のブラックフライデーのイーベイUKのトップ10のうち9つが再生品だった。今年は、ソノスのスピーカーやペロトンの自転車など、再生品の割引率がより高くなるだろうと、イーベイUK事業のジェネラル・マネージャーであるイブ・ウィリアムズ氏はインタビューで語っている。

「消費者は新型コロナ後のような貯蓄がないため、これまで以上に賢くならなければなりません」と彼女は言っている。

掃除機メーカーのダイソンは近年、イーベイUKと提携し、正規リファービッシュを新品価格より大幅に値引きして販売している。

新品のダイソンV11 アニマル・コードレス掃除機は約499ポンド(約93,000円)で販売されているが、今週金曜日には整備済製品が218.99ポンド(約41,000円)で販売された。

最新データによると、世界の再生エレクトロニクス市場は約480億ドル規模であり、2030年まで毎年約10%の成長が見込まれている。これに対し、プリシーデンス・リサーチ社のデータによると、世界の電子機器市場は7230億ドル規模であり、2032年まで毎年6%近く成長すると予測されている。

今月初めに発表された2万2,000人の消費者を対象とした調査「EY Future Consumer Index」によると、世界の消費者の約23%が中古品の購入が増えていると回答している。

スウェーデンのファッション販売会社H&Mやイギリスの高級百貨店セルフリッジズなど、様々な小売企業が消費者行動の変化に対応している。

セルフリッジは、2030年までに顧客とのやりとりのほぼ半分を、再販、修理、レンタル、詰め替えに基づくものにすることを目指していると昨年発表した。H&Mは先月、ロンドンの旗艦店リージェント・ストリート店に古着コーナーをオープンした。

成長トレンド

伝統的な古着屋も、中古品ショッピングにつきまとうネガティブ要素を吹き飛ばす利益を得ており、英国の支援団体オックスファムは、ブラックフライデーに40%の割引を提供し、消費者を呼び込もうとしている。

慈善団体が委託した3,000人を対象とした調査によると、英国の消費者の3分の1が、今年は中古品を贈る予定だという。

「ひとつはお金を節約するため、もうひとつはより持続可能な選択をするためです」と、オックスファムのリテール・ディレクター、ローナ・ファロンは語った。

19歳の学生、ルーシー・ベイカーは、家族へのクリスマスプレゼントとして、洋服、本、家庭用品、ボードゲームなどの中古品を定期的に購入しているという。

「先日、ペッカムのチャリティ・ショップで父のためのウエストコートを見つけたんです。(この流れは)間違いなくトレンドになりつつあると思います。」と語る。

学生である彼女の予算では、ハイストリートショップで新しいアイテムを購入するのは難しいからだ。持続可能性もそのひとつだ。

「できるだけ再着用して再利用するという考え方が好きなんです」とベイカーは言う。

チャリティ・リテール協会によると、昨年第4四半期、英国のチャリティ・ショップの売上高は前年比で8.6%増加した。一方、データ会社IBISワールドによると、イギリスのアパレル産業の市場規模は、2017年から2022年にかけて年平均3.9%減少している。

オックスファムは、今年のホリデーシーズンの売上を前年比6%増にすることを目標としているとロイターに語った。

英国ブライトンのオックスファム・ショップでボランティアとして働くレスリー・ライトは、「過去最高に忙しい」ホリデーシーズンに向けて準備を進めている。

1980年代半ばからオックスファムのボランティアをしているライトさん(63歳)は、「週末はすでに大変です。家庭を持つ人々は、クリスマスプレゼントというストレスの多い特別な負担を背負いながら、子供たちに食事と衣服を与えなければならないからです」。

出典:Britain’s Black Friday shoppers go second-hand in hunt for value

おわりに

この記事を読むと1つのヒントがあります。
とにかくイギリスは日本より物価が高いから、「日本ではやや高めに映る商品もイギリス人にはさして高くは見えないだろう=チャンスあり」という発送と、

これだけ、中古に消費者が走っているのなら、これまでは売りに出したことがなかった返品されてきたもので、まだ使える物や、B品などで消費者の耳目を挽き、これをきっかけに他の商品にも購入してもらおうという方法です。

国が違えば、細かいところも違いはありますから、日本ではやってこなかったことにも果敢に挑戦すべきでしょう。

Writer 横川 広幸

横川 広幸 取締役 越境ECコンサルタント eBayJAPAN創業時に法人営業、マーケティングに従事。eBayに連携した越境ECサイト “Tokyotrad” で日本の仏具を世界86カ国に販売。自らの越境EC成功体験を越境ECアドバイザーとして日本全国でセミナー講演や個別相談を行う。

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