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海外のアパレル業界EC事情のまとめ

こんにちは。ジェイグラブの横川です。

先月上旬にシビックサイエンス社からアパレル・アンド・イーコマース・レポートが図解入りでリリースされました。これによって、近年のアパレルの動向がわかるようになっています。抜粋してお伝えいたします。


アパレル業界のECレポート(アメリカ)

1.インスパイアとインフルエンス

今日のファッショントレンドを牽引し続けているのは、18歳から34歳のヤングアダルトです。彼らのファッションへの関心は、この2年間で他のどの年齢層よりも大きく伸びています。ファッショントレンドを「とてもよく見ている」ヤングアダルトの割合は、2021年から15ポイントも増加しています。

(ジェイグラブ註:下図)自分の主なファッションスタイルはどれ?という質問で、点線で囲まれたスタイルはファッショントレンドの影響を強く受けることを示しています。

さらに、レポートでは、32%の米国の成人が、ソーシャルメディアが購入する服やアクセサリーに少なくとも「少しは」影響を受けていると回答し、インフルエンサーの推薦で商品を購入したことのある消費者は、YouTubeやTikTokからインスピレーションを得ることが最も多いと報告されています。

2.主張とトレンド

データによると、「インクルーシブ・サイジング(同じアイテムで可能な限りのサイズ展開する売り方)」と「サステイナブル・メイド」は、消費者にとって最も重要なもののリストの上位にランクされています。Z世代は「性別にとらわれない服」を「とても重要」と答える傾向が強く、ベビーブーマーは「持続可能な方法で作られた服」を「とても重要」と答える傾向が強くなっています。

(ジェイグラブ註:下図)衣服を購入する際にどのポイントを重視するかをまとめたグラフで、世代によって割合は異なるが、多様性、社会環境を重視する傾向が非常に高いことがわかります。

3.ブランドと小売店との親和性

消費者はどこで買い物をするのかというデータでは、過去3ヶ月間のほとんどの購入は、オンラインならAmazonなど、デパートなどならMacy’sなどのようですが、特に、オンラインショッピングを利用する人は、専門店やファストファッション店で買い物をする傾向が高いことが示されています。

4.アパレルのイーコマース

消費者は、例年以上にオンラインショッピングを利用していると回答していますが、米国の国勢調査の地域によって違いがあります。また、今後数ヶ月間、オンラインショッピングは比較的安定的に推移すると予測されています。

(ジェイグラブ註:下図)は食品以外で例年よりネットで多く買い物したと答えた人から、例年よりは少なかったと回答した人を引いた結果を州ごとに示しています。青い方が多く購入したと答えています。

参考:Apparel and E-Commerce Industry Report


おわりに

先週のブログで、アメリカもインフレの影響で失われた時代に突入してしまうのでは?という記事を紹介しましたが、すこし(季節も影響しますが)店舗購入も戻ってきているようですね。

それよりも、この記事から得られる話としては、海外では消費者が服を選ぶ基準が大分変化してきているということです。サスティナブル、インクルーシブ・サイジング、ジェンダーフリー、プラスサイズなどなどです。カワイイ、綺麗、伝統素材という日本の企業が主張しがちな内容だけでは刺さらないのでは感じます。

Writer 横川 広幸

横川 広幸 取締役 越境ECコンサルタント eBayJAPAN創業時に法人営業、マーケティングに従事。eBayに連携した越境ECサイト “Tokyotrad” で日本の仏具を世界86カ国に販売。自らの越境EC成功体験を越境ECアドバイザーとして日本全国でセミナー講演や個別相談を行う。

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