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越境ECブログ

米中競争力強化法案、電子商取引をめぐる攻防に拍車/越境EC

こんにちは。ジェイグラブの横川です。

新型コロナのパンデミックで越境ECが活況を呈したという光が射せば、一方で陰もできます。陰=中国方面からの大量の模倣品や粗悪品に悩まされることにもなりました。実際、アマゾン(Amazon)は、中国人セラー大削除を昨夏に実行しました(参考:Amazonで売る中国人セラー、Amazonから逃げ出す)。

10年くらい前には、イーベイ(eBay)でも、雑な仕事ぶりで定評のある中国人セラーへの苦情が押し寄せたことで、ただたくさん売れば立派なセラーだとしていたステータス制度を変更し、売り方の質で評価するトップ・レイテッド・セラー制度に変更しています。

傍若無人に振る舞う一部のセラーのおかげで、ルールが厳しくなり、善良なユーザーがそのあおりを受けるという構図は昔から繰り返されていますが、今回はそこへ持ってきて政治的な米中対立もありますので、ついにアメリカでは、企業努力によるレギュレーション変更ではなく、国家の法律で対応しようとしています。まだ紆余曲折ありそうですが。


米中競争力強化法案、電子商取引をめぐる攻防に拍車

ネット上での模倣品販売を取り締まることを目的とした超党派の法案をめぐり、業界団体と有力企業が争っている。

エツィー(Etsy)やイーベイ(eBay)などの電子商取引企業は、米国の対中競争力を強化するための法案からショップ・セーフ法を削除するよう議員に働きかけている、それはこれが可決されれば、ほとんどのオンラインマーケットプレイスが閉鎖され、アマゾン(Amazon)などの業界大手数社だけが優位に立つことになるだろうと警告しているからだ。

この法案は、民主党が下院で可決した中国競争力強化法案には含まれていたが、上院の超党派法案には含まれていなかった。もしオンラインマーケットプレイスが、模倣品の特定とサイトからの削除を義務付ける新しい規制に従わない場合、模倣品の販売に関して(商標権者、著作権者から)訴訟を起こされる可能性がある。

大手ブランドやその業界団体は、米国企業を弱体化させ、消費者に安全上のリスクをもたらすネット上の模倣品の着実な増加を食い止める有効な手段だとして、下院議員に法案の成立を働きかけた。

この法案は、オンライン上の偽造品を特定する負担を、著作権者からオンラインマーケットプレイス自体に移行させるものである。法的責任を回避するために、ECサイトは各販売者の身元と商品の真偽を確認しなければならず、販売者には商品の写真を掲載し、原産国を明らかにすることなどを義務づけることになる。

反対派は、大多数のデジタルマーケットプレイスには新しい要件を満たすためのリソースがなく、特に中古品の場合、必要な情報を提供するのに苦労する売り手もいると主張しています。その結果、ほとんどのeコマースサイトは単に廃業してしまうだろうと言うのです。

テクノロジー大手に代わってロビー活動を行うチェンバー・オブ・プログレスの広報担当者であるクリス・マッケンジーは、「プラットフォームがプラットフォーム上の商品について責任を負わず、大規模な訴訟を受けないようにするには、膨大な数の規制ハードルをクリアしなければならないだろう。この法案で生き残れると思うのは、ほんの一握りのオンラインマーケットプレイスだけだ。アマゾンとイーベイくらいでしょう」と彼は付け加えた。

法案のスポンサーである下院議員は、次のように述べた。法案のスポンサーであるジェリー・ナドラー(ニューヨーク州選出)、ダレル・アイサ(カリフォルニア州選出)、ハンク・ジョンソン(ジョージア州選出)、ベン・クライン(バージニア州選出)は、この法案によって、安全基準に満たない偽造チャイルドシートや感電する可能性のある携帯電話のアダプターなど、危険な偽造品をアメリカ人が購入しないようになると言っています。

玩具協会の政府関係担当上級副社長、ジェニファー・ギボンズ氏は、パンデミック時に電子商取引が大きく伸びたことで、違法取引が驚くほど増加したと述べた。

「以前は、その年に最も人気のあるおもちゃや、すでに売り切れのものに、偽造品や模造品を見かけることがありました」と彼女は言います。「今では、あらゆる製品が模倣品や侵害品にさらされているのです。これは本当に、対処しなければならないほど大きくなった問題なのです。」

米国国勢調査局のデータによると、米国における電子商取引の売上は、2020年には2019年から32%増の7900億ドルに膨らんでいます。全米製造業協会の推計によると、中国などからの模倣品は米国経済からおよそ1310億ドルを奪い、数十億ドルの税収と数十万人の雇用を犠牲にしている。

アンダーアーマーやラルフ・ローレンなどのブランドを代表する米国アパレル・フットウェア協会のブランド保護担当ディレクター、ジェニファー・ハンクス氏は、「模倣品は単なる安価なコピー商品ではなく、米国の知的財産を盗み、米国の消費者を危険にさらし、違法行為の資金源となる製品だということを覚えておくことが重要です」と述べています。

家電メーカー、健康食品メーカー、化粧品メーカーも法案の成立を後押ししている。

カリフォルニア州の民主党員は、バイデン大統領の署名前に、この法案に手を加えるか、完全に撤廃する必要があるとすでに指摘している。シリコンバレーの大部分を代表する民主党の有力な技術専門家の一人であるゾーイ・ロフグレン議員(カリフォルニア州選出)は先週、会議委員会に進む際に偽造防止法案に「改善がなされる」ことを望むと述べた。

議員たちは、オンラインマーケットプレイスに大量の第三者販売者から情報を収集するよう求めるが、追加責任を負わせることはない別の模倣品対策法案であるインフォーム・コンシューマーズ法を支持する可能性が高い。下院議員は、中国競争力強化法案にこの条項を盛り込んだ。

著作権者とアマゾンやイーベイなどの電子商取引企業の両方が、法案をより業界に優しいものにするよう議員に働きかけ、インフォームドコンシューマー法を支持しているのである。

参考:US-China competitiveness bill sparks battle over e-commerce


おわりに

またまた、繰り返しです。越境ECは資産活用と同じだと日頃話しています。

株と同じでリスクヘッジのためには一点買いよりはポートフォリオを組むほうが傷は浅くて済みます。越境ECも同じで、いろいろな地域に進出しておけば、どこかの国への進出が塞がれても生き残れます。

Writer 横川 広幸

横川 広幸 取締役 越境ECコンサルタント eBayJAPAN創業時に法人営業、マーケティングに従事。eBayに連携した越境ECサイト “Tokyotrad” で日本の仏具を世界86カ国に販売。自らの越境EC成功体験を越境ECアドバイザーとして日本全国でセミナー講演や個別相談を行う。

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