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越境ECブログ

消費者は越境EC配送にスピードを求める時代ではなくなった

こんにちは。ジェイグラブの横川です。

コロナ禍になって、オンラインショッピングがかつて以上に当たり前になり、コロナが終息してもオンラインの利用率は低下しないと予測されるまでになると、ここから新しい文化が生まれてくるのは必定です。

20年前のECを知る身からすると、現在は非常に便利になりました。そしてプラットフォーム側もルールを整理し、システムも洗練され、いまは注文すれば、(一部のプラットフォームでは)1~2日で届くまでになってきています。

コロナが流行る前までは。

つい先日も「不在中に来られたり、盗難のリスクがある置き配をされるより、確実に手にできる方が早く配達することより重要だ」という声がアメリカなどで高まってきていることに触れました。今回のUPSの調査でもそのことが証明されています。

アマゾンが迅速な配達を売りにし、それに焦って、配送日程の厳格化を始めたイーベイですが、この調査結果からは、その流れが違っている可能性を示しているような気がします。


ECの次なる新境地が配送体験である理由

インフレのにもかかわらず、eコマースの売上はパンデミックの期間中に50%増加しました。この傾向は続いており、消費者はこれまでとは異なり、お気に入りのオンラインショップとの関わりを持つようになっています。

このパンデミック時代の成長によって業界が活性化する一方で、構造的な変化も遂げ、優れた顧客体験を重視することと、デジタル主導を選択することの間にかつてないほどのぶつかり合いが起きているのです。この両者を受け入れなければ、顧客離れを起こす危険性があります。では、具体的にどのようにこの現象が現れているのでしょうか。

UPSキャピタルはこのほど、レポート「Personalized Shipping Experiences(パーソナライズされた配送体験)」を発表しました。このレポートは、消費者が持つ懸念と要望を取り上げたものです。このレポートは、米国の 18 歳以上の消費者 1,000 人と、米国に拠点を置く中小企業 500 社を対象に、配送体験の好みについて調査したもので、消費者の期待がどのように進化しているかを探り、eコマース事業者が顧客を獲得し収益を改善するためのヒントを作成しています。

その結果、以下のようなことがわかりました。

パーソナライズされた配送が際立つ

デジタル主導のパーソナライゼーションは、小売業にとっ て新しい現象ではありません。しかし、従来はあまり扱われていなかった配送という分野にも、パーソナライゼーションを導入する機会があります。

調査によると、87%の消費者が、配送をパーソナライズできれば、その店で買い物をする可能性が高くなると考えています。さらに、69%の消費者がパーソナライゼーションのために追加料金を支払うことを望んでいます。消費者が配送の追跡や到着日の指定、あるいは配送保険のカスタマイズを行うことは、大きなインパクトを与えることができます。

このようなポジティブな回答は、小売業におけるパーソナライゼーションの成長と一致するものですが、私たちが予想していなかった新たな発見もありました。

80%の消費者が、2日配送や無料配送よりもパーソナライゼーションオプションを好むと回答しているのです。かつてeコマースにおけるゴールドスタンダードと考えられていたこれらのサービスよりも消費者は、配送に関してもっと俯瞰的に考えていることを示しています。

この変化は、パーソナライゼーションがいかに重要であるかを示しています。それに合わせて配送方法を変更することで、重要な優先事項であるロイヤルカスタマーコミュニティの育成と拡大が可能になります。

ドロップシッピングとリスク/リワード要因

多くの中小企業は、プロセスの効率化を図るための新たな方法として、ドロップシッピングの利用を増加させていることが判明しました。中小企業の86%が、2020年初頭からドロップシッピングの利用が大幅に、またはわずかに増加したと報告しています。 中間マージンをカットすることで、企業は在庫や出荷インフラに投資する必要がなくなります。

しかし、リスクも伴います。出荷の責任をサプライヤーに転嫁することで、小売業者は品質管理の可視性を犠牲にすることになりますが、万が一、損害が発生した場合には責任を負わされたままとなります。中小企業の66%は、自社発送に比べ、ドロップシッピングでは紛失、盗難、破損を多く経験したと回答しています。利益率が低く、誤差も大きいこの業界では、リスクと報酬の適切なバランスを見つけることが重要です。

ますます多様化するeコマース環境

パンデミックが落ち着き、消費者が新しい消費パターンに移行するにつれ、中小企業は自店舗とeコマースというマルチチャネル戦略のバランスを取るようになっています。調査によると、中小企業の85%が、実店舗での売上が現在は25%以下であることが分かっています。

予想通り、中小企業の93%が、最も活用しているマーケットプレイスとしてアマゾンを挙げています。しかし、興味深いことに、そのすぐ後に87%がフェイスブックを、81%がインスタグラムを選んでいます。ソーシャルコマースはまだ発展途上で、フェイスブックで買い物をする可能性があると答えた消費者はわずか4分の1であったが、マルチチャネル販売戦略は明らかに中小企業の関心を集めている。多くの企業は、親しみやすさの向上と行動習慣の変化により、特にプラットフォーム自体の成熟が進むにつれて、好ましいショッピング体験が得られることに大きな期待を寄せている。

参考:Why the new frontier of e-commerce is the shipping experience


おわりに

だからといって、遅くてもいいということではなく、早いに越したことはありませんが、スピードより確実性を求め始めているということのようです。

また、配達のパーソナライズとは、日時指定や再配達などを指すようです。日本では大昔からこうしたサービスは充実しています。しかし、海外ではここまできめ細かなサービスはありませんでした。

労働者人口減少を視野に入れて、日本ではこうしたサービスを海外並みに簡素化しようという動きがありますが、海外ではむしろ逆で、日本並みのサービスを導入すべきでは?という方向に傾きそうです。

そうなると、物流面でのシステムをショッピファイやマジェント、ウーコマースなどがアップグレードする日が来るかもしれません。しばらくはこの分野の情報に注目ですね。

Writer 横川 広幸

横川 広幸 取締役 越境ECコンサルタント eBayJAPAN創業時に法人営業、マーケティングに従事。eBayに連携した越境ECサイト “Tokyotrad” で日本の仏具を世界86カ国に販売。自らの越境EC成功体験を越境ECアドバイザーとして日本全国でセミナー講演や個別相談を行う。

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