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越境ECブログ

中国のネット広告費は増加の見込み、しかし増加ペースは鈍化

こんにちは。ジェイグラブの横川です。

以前にも何度か書いていますが、中国のEC自体は既に成長しきっているため、世界における中国ECの市場規模は52%と巨大ですが、成長率はと言うと、世界の中でも際立って鈍化傾向にあります。

同時にプロモーションも連動するようで、それを示唆するようなデータが出てきました。広告も「規模は大きいが支出は鈍化傾向」とのことです。そうなると、一部の限られた企業が大枚をはたいて広告を出すことで規模の維持はできるが、多くの企業の参入がないので、成長率は下がると理解するとわかりやすいです。

しかし、これが日本やアメリカならその理解でほぼ当たりだと思うんですが、中国の場合、大手企業にも政府が大きな圧力をかけているので、どうなっていくかは不透明です。


中国デジタル広告費増加見込みだが、ペースは鈍化へ

中国のデジタル広告市場は、今後数年にわたり拡大を続けるという見通しではあるが、政府の規制が中国のビッグテック部門に圧力をかけているため、支出のペースは鈍化するとみられます。

2022年の中国のデジタル広告市場は前年比11.5%増の1350億ドル超に拡大すると予測されています。ただし、中国のデジタル広告費が前年比2桁増となるのは今年が最後となり、2026年までの成長率は10%を下回ると予測されています。

インサイダー・インテリジェンスより

新型コロナのロックダウンが続き、ロシアのウクライナ侵攻で経済的困難に直面している中国は、企業のデータ転送を制限するとともに、消費者の同意なしに個人情報を収集することを制限・規制する措置を採っています。また、オンライン広告を効果的に規制する施策もあります。

この規制の監視の影響は、現在、国内最大のハイテク企業にも及んでいる。

テンセントは、政府の規則を遵守するために取った措置を理由に、四半期収益の伸びを弱めたと報告した。
Eコマース大手のアリババは、2022年第3四半期に上場以来最も遅い四半期収益の伸びを記録した。
アナリストの見識は、「中国のデジタル広告の成長は、政府規制に関連した弱さをみせつつも、APACの他の主要な先進国市場よりもまだ強いです。Eコマースとソーシャル広告費は、引き続きデジタル広告全体の成長を牽引し、2022年のデジタル広告全体の66%を占めるでしょう」と結んだ。

参考:China’s digital ad spending expected to increase, but pace of growth to slow


おわりに

当面は中国大手企業に言われるがままの費用を捻出しないと、中国でのECはできないでしょうが、冒頭にも、そして記事本文にも書いてありますが、中国は政府が大手企業にも強烈な圧力をかけています。そうなると、今後はどうなるか現時点では読めません。

Writer 横川 広幸

横川 広幸 取締役 越境ECコンサルタント eBayJAPAN創業時に法人営業、マーケティングに従事。eBayに連携した越境ECサイト “Tokyotrad” で日本の仏具を世界86カ国に販売。自らの越境EC成功体験を越境ECアドバイザーとして日本全国でセミナー講演や個別相談を行う。

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