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越境ECブログ

【万が一】価格変更をいつでもできる準備を

こんにちは。ジェイグラブの横川です。

ウクライナ情勢の緊迫の度が増しています。いまのところ円相場は小さな動きしかしておらず小康状態と言っていいですが、今後の動き次第では為替相場が一気に動く可能性もあります。すでにリスク回避の動きは起きており、株価の続落、金価格が最高値をつけるなどの動きがあります。

越境ECを行う場合、例えばドルで価格をつけている場合、急に円高に振れるのが一番嫌な局面となります。
例えば、1ドル100円というときに1,000円の物を売る場合、(送料などを無視すれば)10ドルという値付けでいいわけです。しかし、1ドル80円まで円高が進行したとすると、1,000円を確保するには、12.5ドルに値上げしないとならなくなります。そこで価格変更となるのですが、変更をしない間に10ドルで購入されると、800円にしかならないので、200円の含み損を抱えることになります(購入者は逆に実質的にお得な買い物ができたことになります)。

御社の越境ECサイトが円以外で値付けされている場合(特にイーベイなどのマーケットプレイス)、急な相場の変動にも対応できるよう、念の為に価格の変更の仕方をおさらいし、準備しておくことをおすすめします。

ここでは、弊社のサポートの割合の多い、ショッピファイ、マジェント、イーベイについて簡単に説明いたします。


ショッピファイ(Shopify)

管理画面に入ったら、「商品管理」をクリックし、値段変更したい商品にチェックを入れ、「商品を編集する」を押します。すると、「一括編集」画面に変わりますので、ここで値段を変更していきます。

マジェント(Magento)

マジェントはマジェント1とマジェント2があります。管理画面の見た目は違いますが価格の一括編集の仕方はどちらも同じです。

マジェント1は「システム > インポート/エクスポート > エクスポート」へ進みます。
マジェント2は「システム > エクスポート」へと進みます。

マジェント1の画面

エクスポート画面ではエンティティタイプを
マジェント1は「Product」、
マジェント2は「商品」とし、
エクスポートファイルフォーマット「CSV」とします。そして、画面最下部の「続ける」を押し、次の画面で商品情報のCSVをダウンロードします。

ダウンロードしたCSVで価格の部分の変更をして上書き保存します。

次に、この価格だけ変更して保存したCSVをマジェントにアップロードします。

マジェント1は「システム > インポート/エクスポート > インポート」へ進みます。
マジェント2は「システム > インポート」へと進みます。

マジェント2の画面

インポート画面では
マジェント1ではエンティティタイプを「Product」、Import Behaviorは「Replace Existing Complex Data」に、
マジェント2ではエンティティタイプを「商品」、インポートの動作は「置き換え」とし、CSVをアップロードします。

簡単にまとめると、一度データをダウンロードし、価格を変更して保存したCSVをマジェントに上書きアップロードして価格を一括で変えるというプロセスになります。この上書きアップロード以外の形でアップロードをすると、同じ商品が重複してサイトに登録されてしまう形になります。なお、ダウンロードしたデータはバックアップにも使えますので、削除せずに保存されることをおすすめします。
※2022/02/23 18:01修正

イーベイ(eBay)

イーベイは円で価格が入力できず、米ドルでしか価格を入力できないので(ebay.comの場合)、イーベイをやっている人は、急な為替相場の変動があった場合は一括変更をしないとなりません。ここではそのやり方を記します。

ログイン > My eBayにカーソルを当て、Sellingをクリック > Seller Hub画面のListingにカーソルを当て、Activeをクリック。

現在出品されている商品全てにチェックを入れ、「Edit」にカーソルを当て「Edit all ◯ listings」をクリック。

Edit listingsという画面に変わったら、もう一度すべての商品にチェックを入れて、「Edit price」をクリック。

下図のようにBuy it now priceのところで変更方法を選択します。

「No change」は変更しないという意味です。「Change to」はすべての商品を全部同じ値段にしてしまいますのでご注意ください(Change to 10にすると、1ドルの商品も1000ドルの商品も全部10ドルになります)。

円高場面でドルの価格を上げるときは「Increase by」です。逆に円安が進行し、ドルの価格を下げるときは「Decrease by」です。

「Increase by」では、一律で同じ価格分乗せるのか(amount)、一律で同じ割合で価格を上げるのか(percent)を選びます。

Increase by 10 Amountだと、すべての価格に10ドル乗せて値上げするという意味になりますので、1ドルのものは11ドルに、100ドルのものは110ドルに、1000ドルのものは1010ドルになります。

Increase by 10 Percentは、すべての価格に対し10%アップするという意味ですので、1ドルのものは1.1ドルに、100ドルのものは110ドルに、1000ドルのものは1100ドルになります。

ちなみに「but don’t go above」は「変更すると言ってもこの価格以上にならないようにする」という意味です。
例えば、increase by 10 percent but don’t go above 1000とかにすると、1ドルのものは1.1ドルに、100ドルのものは110ドルに、1000ドルのものは1000ドルのままになります。

このようにして価格のアップルールを定めたら、青いボタンのSave and close > Submit change > Submitと進みます。


おわりに

繰り返しますが、まだ、円相場は小康状態ですので、慌てて変更する必要はないでしょう。
しかし、ドルで商品価格を設定している人は、今後の円相場の変動が起きるかもしれない事態に備えて、価格変更がいつでもできる準備をしておきましょう。

このブログやセミナーでご案内していますように「越境ECは、新聞の経済欄だけでなく、国際欄も読むこと」というのが、おわかりいただけたかと思います。

Writer 横川 広幸

横川 広幸 取締役 越境ECコンサルタント eBayJAPAN創業時に法人営業、マーケティングに従事。eBayに連携した越境ECサイト “Tokyotrad” で日本の仏具を世界86カ国に販売。自らの越境EC成功体験を越境ECアドバイザーとして日本全国でセミナー講演や個別相談を行う。

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