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越境ECブログ

中国と双璧をなすアメリカのEC市場はどうなっているのか

こんにちは。ジェイグラブの横川です。

個人的に多くの人と話していて、中国に物を売りたいという人は多いです。それは確かにインバウンド時代の爆買いが記憶に残っていたり、政治的に対立はあっても国民は実は日本好きが多かったりという事情から売れやすいだろうと想像できるからです。

しかし、一方でヨーロッパも加えれば、その中国と同じくらいの規模になる欧米圏に売りたいという人は非常に少ないです。欧米は社会的な価値観が非常に近く、進出はしやすいですし、下手でもなんでも英語をかじったことがあれば馴染みやすい言語でできますし、「ただご飯に卵をかけただけの料理でさえ、日本の料理となれば大絶賛だもんな」と、冗談でなく言われるほど、日本好きが多いエリアです。日本製の消耗品がなかなか入手できないとなると、ECモールで定期的にまとめ買いするという人も多いエリアです。

そこで、非常に有望な市場であるアメリカの現状と将来をまとめました。
中国と双璧をなしていること、世界がきな臭くなっているときに経済安全保障という観点からも日本と異質な国にのめり込みすぎることにはリスクがあることなどからも、検討して良いエリアだと思います。もっとも「欧米人は怖い」と思っている人は無理な相談ですが・・・(※)。

※・・・人口ピラミッドが頭に入っていれば、20年前には、2020年代がどんな時代になるかわかるはずでした。そこで当時から越境ECを勧めていたのですが、当時は断られまくり、嫌がられまくりでした。その理由のうち「今は日本で間に合っているから良い」「英語がわからないからやらない」という理由は予想済みでしたが、「欧米人が怖い」ということを言う人が本当にいて、「明治維新の時代に生きてるのかな?」と気が遠くなりそうな思いをした記憶があります。


米国マーケットプレイスの売上は、成長鈍化にもかかわらず、3570億ドル超に達する

成長の鈍化にもかかわらず、米国のマーケットプレイス売上は2022年に3,572億6000万ドルに達し、オンライン売上全体の34.6%を占めると予想されます。

2020年のパンデミック時に45%近い成長を遂げた米国のマーケットプレイス売上は、2021年には16.7%の成長にとどまり、今年もその成長は14.8%の減速を続けると見られる。2024年まで売上は減少し続けるが、その減少幅はかなり小さくなるだろう。

参考:US marketplace ecommerce sales will reach over $357 billion despite decelerating growth

なお、中国とは異なる特徴も見せています。
米国では、2021年第4四半期にデスクトップPCのEC転換率が3.8%と、あらゆるデバイスの中で最も高い数値となりました。タブレットが3.2%のコンバージョン率で続き、携帯電話は2.3%と大幅に低い値を記録した。

同四半期、米国におけるオンラインショッピングのコンタクトは、67%が携帯電話、31%がデスクトップで行われた。カートへの追加率はデバイスによって12.5%から13.5%であったが、消費者は77.5%の確率でカートを放棄している。結局のところ、2021年を通して傾向はかなり一貫していました。デスクトップ・ショッピングは小売業者にとって利益をもたらす可能性が高く、モバイルはウィンドウ・ショッパーをより多く引き寄せていたのです。

参考:The state of ecommerce conversion rates


おわりに

簡単にいえば、パンデミック中に急成長しすぎたのだから、成長率は鈍化して当たり前ですね。成長率は鈍化しても売上は大きく維持されるようです。

また、最先端技術が一挙に押し寄せたアジア地域とは異なり、段階的に発展してきた日米欧は、パソコンが強く、つい、パソコンでの見た目にこだわってしまう日本人には向いている市場であるといえます。

Writer 横川 広幸

横川 広幸 取締役 越境ECコンサルタント eBayJAPAN創業時に法人営業、マーケティングに従事。eBayに連携した越境ECサイト “Tokyotrad” で日本の仏具を世界86カ国に販売。自らの越境EC成功体験を越境ECアドバイザーとして日本全国でセミナー講演や個別相談を行う。

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