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越境ECブログ

ECモールのウラとオモテも知っておく

こんにちは。ジェイグラブの横川です。

自社越境ECサイトとECモールの組み合わせが一番良いということは、何度もここで紹介していますが、それでもテストマーケティングとしてとか、予算の都合などで両方同時にできないという場合もあると思います。そうした場合は費用が安くて済むECモールを選択することになりますが、中にはどこから仕入れた情報なのか、頑としていくつもあるECモールの中から特定のモールにこだわり、他の選択肢を受け付けない人もいます。おそらくそういう人は、そのモールで大成功した人の話を聞き、コレ以外にありえない!と思いこんでいるか、営業などからポジティブなところばかりを刷り込まれたに違いありません。

私もコンサルタントとはいえ、自社のサービスを売り込むのも仕事ですから、マイナス面などには一言も触れず、プラス面だけを語って合法的にだまくらかす方が営業的にはいいんでしょうけど、自利ではなく利他的に考えると、それでいいわけないので、本日は代表的な世界のECモールの表と裏をご紹介します。参考にしているのは海外の2つの記事ですが、無駄な記述が多かったため、簡潔にまとめました。


eBay(イーベイ)、新型コロナ収束後の成長に投資家が心配

eBayは第2四半期の26%増加に対し、第3四半期は22%と鈍化し、新型コロナ収束後は冴えないパフォーマンスに戻るのではなかろうか?と投資家を心配させているとニュースに。

しかし、4月に就任したジェイミーCEOは、eBayがそれまで保有していたStubHubやクラシファイドビジネスの株を売却し、スリム化したeBayが顧客を惹きつけ、サイトでの消費を増やすことができるとしている。

現在eBayは、DeLonghiやMakitaなどのブランドの2年保証付きのリファービッシュ(初期不良で返品された物を修理したもの修理再生品といいます。中古品とは異なります)に注力していると述べた。なぜならリファービッシュ市場は数百億ドル規模で、eBayに向いていると考えられているのがその理由。また、同社は高級時計や中古スニーカーの認証サービスも開発しており、より多くの高額商品をサイトに呼び込み、全体として平均単価の高いものが売れやすい市場としての動きを拡大させていると付け加えている。

第4四半期には、いくつかの項目を除いた利益は、1株80セントというアナリストの予想に反して、1株84セントになるとeBayは主張。実際、市場では好感され、直近の利益は1株当たり85セントで、80セントの平均予想を上回っている。

参考: EBay Growth Ebbs, Sparking Concern Pandemic Boost Is Over


Amazon(アマゾン)に注力した結果、すべてを失う

あるニューヨークの衣料品店の経営者は、Amazonに注力した結果、一文無しになってしまった。購入者から偽物ではないかという苦情がAmazonに寄せられ、Amazonはメールで「本物ではない」商品に関する4件の顧客からの苦情に基づいて、アカウントを見直している」と伝えた(この時点で売り手が偽物を売っていたという証拠はない)。

この売り手は、Amazonにブランドからのインボイスを提出。Amazonはさらに追加のインボイスを求め、Amazonに預けた在庫を回収しなければ、在庫は破棄すると通知し、売り手はAmazonに在庫撤去のための追加料金を支払わなければならない状況となった(Amazonの説明では、送られたインボイスは読みにくいか、ブランドの所有者の記録と一致しないものだったとのことである)。

この売り手は、直接Amazonのジェフ・ベゾスにメールし、ベゾスは調査を約束したが、結果は変わらなかった。

このような話は、オンライン加盟店のフォーラムやカンファレンスで何年にもわたって渦巻いている。Amazonは理由を問わず、いつでも販売者を停止させることができ、彼らの生活を断ち切り、数週間から数ヶ月間の資金を凍結することができる。
加盟店がAmazonでショップを開設する際には、トラブルを解決するために拘束力のある仲裁に同意することが条件で、Amazonは加盟店と条件交渉はしません。契約は、Take it or leave it(やるかやめるか)であり、誰が優位なのかを物語る作りになっている。

最近のアメリカ下院司法委員会の報告書によると、「停止やそれに伴う金銭的な影響が大きいため、多くのAmazonセラーは、Amazonを恐れて生活している」と報告しており、同委員会はAmazonに対し、売り手に適切な救済措置を提供することや、反証させる機会を奪う契約書の強制仲裁条項を撤廃することなどを勧告している。

実際、2014年から2019年までの間に、わずか163社しかアマゾンに対して仲裁手続きを開始しなかったのは、「売り手が一般的に、不公平で意味のある救済策をもたらされる可能性が低いことを認識しているからだ」と報告書は述べている。このようにAmazonの仕組みはAmazonのコントロール下におくための方法として機能しており、Amazonに有利になっている。こうして、アマゾンは販売者からの支払いを保留したり、理由もなくアカウントを停止したり、その他の虐待的な行為ができると述べている。

偽造品の疑いのある商品をサイトから排除するためのアルゴリズムをAmazonは積極的に使用しており、こうしたことはAmazonでは一般的なものだという。元アマゾン・スタッフによると、偽物の商品に関する苦情に基づく出品停止処分は増加しているが、ライバルを妨害しようとする同業他社が申し立てていることが多いという。

最後に今回の主役である経営者はこう言っている「私は、オンラインは得意とする唯一のものですが、もう戻りたくない。私はAmazonで販売するのがとても怖い。これがトラウマになっている。」。

参考: After going all-in on Amazon, a merchant says he lost everything


今回は世界の二大巨頭のマイナス面を伝える記事を紹介しました。とはいっても両者ともその状況を放置するつもりはなく、改善の方向で動いているのは事実で、Amazonはアルゴリズムの改善に動いていますし、eBayが言っている高額なものが売れやすい市場に変えるという動きは、日本企業にとっては追い風になりそうです。

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Writer 横川 広幸

横川 広幸 取締役 越境ECコンサルタント eBayJAPAN創業時に法人営業、マーケティングに従事。eBayに連携した越境ECサイト “Tokyotrad” で日本の仏具を世界86カ国に販売。自らの越境EC成功体験を越境ECアドバイザーとして日本全国でセミナー講演や個別相談を行う。

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