こんにちは、ジェイグラブの横川です。
地方の方では、「eBayなんて知らない。信用できるのか?」と、堂々と無知をさらして声高に言う人が、企業ではなく、企業を支援しようという支援団体の側にいるなどという話も聞くので(呆)、95年には創業しており、すでに30年近い歴史を持ち、eBayを大企業に押し上げた90年代のCEOは、現在は在ケニア米国大使を務めるほどのすごい会社について、彼らがどういうフィロソフィーを持っているのか、彼らのインパクト・レポートを紹介します。
eBay2023年インパクト・レポート
eBayでは、コミュニティと商取引の力が世界を変えると信じています。私たちの2023年インパクトレポートでは、グローバルなマーケットプレイスを活用して、どのように経済機会を創出し、持続可能な商取引を促進し、多様で包括的な人材を育成してきたかを紹介しています。売り手、買い手、マーケットプレイス、そして世界の利益のために、2025年と2030年のインパクト目標を達成するために勢いを増しています。
eBayのCEOであるジェイミー・イアンノーネは「私たちのチームは、人々が買い物やビジネスの方法について有意義な選択をできるよう支援することに全力を尽くしています。私たちは共に、グローバル・コミュニティのためにより良い未来を築いていきます。」とコメントを寄せています。
経済的エンパワーメント
eBayは、起業家や小規模ビジネスが成功するプラットフォームを提供します。2023年には、ECを行うには状況や環境に恵まれない地域のeBayセラーが37%増加し、1%減少した全米の事業所数を上回りました。
eBayチャリティは、2023年だけで世界の非営利団体に約1億6,200万ドルを寄付し、2003年以来13億ドル以上を集めています。
(※ジェイグラブ註釈:チャリティは売上に貢献しないと声高に主張する日本のECコンサルがいるようですが、残念ながら、それはチャリティに相対的に無関心と言われる日本人の発想です。海外では全く違います)
イーベイ・ファンデーションは、主にインクルーシブ・アントレプレナーシップを推進する団体や、従業員のマッチング・ギフト・プログラムを通じて、総額1,900万ドル以上を助成しました。 イーベイ・ファンデーションは1998年以来、総額1億2,000万ドル以上を助成しています。
インクルーシブな起業家精神に対する当社のコミットメントは揺るぎなく、よりバランスのとれたインクルーシブな経済に貢献するセラーの活気あるコミュニティを支援できることを誇りに思います。
持続可能なコマース
eBayのリコマース・イニシアチブは、2023年だけでも49億ドルの経済効果を創出し、160万トンの二酸化炭素排出を回避し、6万9000トンの廃棄物を削減しています。2025年には、中古品や再生品の販売を通じて220億ドルの経済効果を創出し、二酸化炭素排出量と廃棄物の大幅な削減に貢献するという意欲的な目標を達成する予定です。
eBayのチーフ・サステナビリティ・オフィサーであるルネ・モリンは、「私たちはこの旅を続け、eBayをお客様に力を与え、より健全な地球を促進する持続可能な企業にするため、たゆまぬ努力を続けています。」と語っている。
文化と労働力
ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン(以下、DE&I)の取り組みにおいて、私たちは真の進歩を遂げています。私たちのDE&Iの取り組みは、代表者の増加、帰属意識の育成、インクルーシブ・テクノロジーの構築に重点を置いています。詳しくは2023年DE&Iレポートをご覧ください。
信頼できるマーケットプレイス
eBayは信頼の上に成り立っています。2023年には、野生生物や絶滅危惧種のポリシーに違反する出品を約50万件ブロックまたは削除しました。また、偽造品の検出と抑止、知的財産の保護のためのAIツールへの投資も継続しました。
さらに、eBayは、社会的および環境的責任を推進しながら、倫理的な事業行動と安全な労働環境の維持に努めています。私たちは、より多様なサプライチェーンを構築し、地球の完全性を保護するために、サプライヤーが当社の第三者企業行動倫理規範のガイドラインを遵守することを期待しています。
今後の展望
未来に向けて、eBayはこの勢いをさらに加速させていきます。私たちは、革新、提唱、そしてグローバル・コミュニティとのパートナーシップを継続し、より大きなインパクトを生み出していきます。私たちは、単なるマーケットプレイスの構築ではなく、リコマースを通じて、より持続可能で包括的な世界を形成していきます。
私たちの進捗と目標の詳細については、「2023年インパクト・レポート」の全文をお読みください。
おわりに
eBayは90年代後半には日本に進出しており、現在も日本にイーベイ・ジャパンがあります。しかし、一度は2002年に撤退しています。この時よく聞いたのが「ネットをやる前から◯◯は知っていたけど、eBayは聞いたことないから」ということで利用者が増えず、「始める前の人の間の知名度」で負けたフシがあります。
日本の場合、先駆的な人の言うことなら盲目的についていく「お上意識」や、寄らば大樹の陰精神で、なんとなく知っている、聞いたことがあるものならやってみるという傾向が強いです。このように「知っているから選ぶ・知らないからやらない」という考えはそっくり自分自身にも返ってくると思ってください。海外の人だって「知らない国の知らない企業の初めて聞くような商品」など、ただネットにあるだけの状態では誰も選ばないということを。
そのため、選んだツールがその企業の体質に合わないと薄々気づきながら無駄なコストを垂れ流すということを繰り返す傾向があります。
ECは始めればすぐに儲かるわけはないのです。コツコツとオフラインで行うことと同じことをしないと成功はしません。