連日熱戦が繰り広げられているパリ・オリンピック。
深夜のメダルラッシュで、酷暑の中、寝不足で出勤…の方も多いのではないでしょうか。

パリ・オリンピックでは、大会公式の「ワールドワイドパートナー」として、EC業界からは中国のアリババグループが参加しています。

アリババグループは、2018年の平昌冬季オリンピックから公式パートナーとして参画しており、2020年の東京夏季、2022年の北京冬季、そして今回のパリ夏季大会と、今や常連。先日ドイツで行われた欧州のサッカー選手権UEFA EURO 2024でも、Ali Expressが公式スポンサーに加わるなど、国際大会への参画に躍進が続いています。

今回はアリババグループが運営するもうひとつのECプラットフォーム「Tmall（天猫）」がリアルショップを出店したことで巷では話題になっていますのでその情報をお伝えします。

Tmallがシャンゼリゼ通りにポップアップストアをオープン

中国のECプラットフォーム、Tmallがシャンゼリゼ通りにポップアップストアをオープン、オリンピック期間中にパリで行われる数々のメーカーさんなどとのコラボレーション展示をしています。期間は8月11日までだそうです。

この魅惑的な開催中の雰囲気の中でのTmallポップアップストアには、世界的にも名高いパートナー・ブランドの製品も含まれているため高級感もしっかり演出しているなと個人的には思いました。安かろう悪かろうのイメージを払拭して競合でもあるJDに負けない高級路線をアピールしています。

現地からの情報によると、ショップはかなり目立っていて集客にも成功しているようで、華やかかつ来場者がブースにも足を止め、丁寧かつ美しく並べられたディスプレイに見入っているそうです。その中でも特に、ユニークで遊び心のある大会に関連したギフトやオブジェに注目が集まっているようで賑わっているとのことです。

なかでも最も人気があるのは、DIYブレスレット作りワークショップだそうです。多種多様で高品質なブレスレットは、ファッション性と独自性を兼ね備え、オリンピック精神を醸し出すデザインになっており、店内では多くの人たちがブレスレット作りを体験しるとのこと。

マルセイユから来たという家族連れは、「このようなイベントに参加するのは初めて。子どもたちはオリンピックグッズが大好きなので、Tmallのイベントに参加することで、オリンピックの魅力を体験できるまたとないチャンスですよね！」と語ったそうです。

またオリンピックパートナーの製品を紹介するだけでなく、中国文化のテイストも入れており、中国の手工芸品や料理の試食など、多くの来場者を魅了し、中国とフランスの文化交流を促進させパリの観光客にユニークな体験を提供しているようです。

参考：Tmall a ouvert un pop-up store sur les Champs-Elysees（SORTIRA PARIS.COM）

おわりに

このポップアップストア（ショールームストアの要素もありますよね）では、消費者は直接手に取って商品の質感やデザインをその場で確認できる機会が提供されたことが重要なことです。来店者は、QRコードやデジタル体験を通じて、商品の詳細情報を得ることができ、店内にはインタラクティブなディスプレイやAR（拡張現実）を活用したコンテンツも用意されており、単なるショッピングや紹介だけでなく、エンターテインメント要素も兼ね備えた空間にしたことで、リアル x ネットx エンタの融合です。

オンラインとオフラインを融合させた販売モデルは、多くの消費者にリーチすることができるだけではなく、消費者の嗜好や購買行動を直接観察して今後のマーケティング戦略にも反映できるという利点がありますよね。

Tmallは、中国最大の国内向けのBtoCのECモールで、月間5億人のアクティブユーザーを抱えており、日本含め海外企業が中国への越境ECを可能とした「Tmall Global（天猫国際）」も開設されており、弊社でもTmall Globalアカウント開設支援やコンサルティングをしたり、クライアント様の中国越境EC、または本土での本格的なEC事業の支援を行っています。