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越境ECブログ

14.5兆円規模!エンタメ関連グッズ市場で注目すべきトレンドと課題

今年も残すところわずかとなってきました。あっという間に12月です(汗)…

世間は間もなく冬休み、クリスマス、大晦日、そしてお正月と、季節のイベントが目白押しとなってくるわけですが、映画やテレビ、配信コンテンツなどのエンタメ業界でも、年末年始に向けて最新作の公開で賑わう時期でもありますね。

越境EC事業者様だとピンと来る方もいらっしゃると思いますが、映画やテレビ関連グッズ市場、世界で急速に拡大しています。アメリカ・イギリスの市場調査会社「Technavio」によると、2024年から2028年の間に1,035億ドル(約14.5兆円)の成長を見込んでおり、年平均成長率(CAGR)は9.45%と予測さしています。この成長を支える要因としてECプラットフォームの普及が挙げられています。

出典:Technavio

市場の動向と商品カテゴリー

玩具、衣類、アクションフィギュア、室内装飾品、ビデオゲームといった多岐にわたる商品が人気を集めていて、特にストリーミング・サービスやSNSを活用したプロモーションとeコマースによる後押しで、子供も大人もこれらのジャンルの商品の購入が盛んです。懐かしさを訴求する商品も大きなトレンドになっておりまして、特にその中でもコレクターアイテムが先頭に立っています。

中でもディズニーやマーベルといった大手エンターテイメント企業は、インターネット配信の拡大でDVD販売の減少と世界的な興行収入が停滞、関連グッズ販売を収益の重要な柱としています。

一方、偽造品の製造と販売の問題や、高額なマーケティングコストといった課題も依然として存在しつつも、昨今の環境意識の高まりを受け、商品品質やエコパッケージの需要も急増しているようです。

オンラインとオフラインの購買傾向

ECの普及に伴い、オンラインショッピングはリアルショップと比較して主流となってきましたが、オフラインでの購買体験も依然として重要であります。弊社でもショールームストアを運営し越境ECで販売している商品を展示、実際に触ってもらったり試飲や試食などの体験を提供していますが、消費者が実際に商品を手に取って確認できる店舗、ファンイベントなどで購買意欲を刺激しています。ファンとの交流イベントやインフルエンサーなど有名人を利用したマーケティングは、オンライン・オフラインに限らず、文化現象やバイラルセンセーションとして需要を生み出しています。オフラインでの小売の利点は、製品カスタマイズと検査が比較的時間をかけずに行えることなどがありますね。

Source:TV and Movie Merchandise Market to Grow by USD 103.5 Billion (2024-2028), Driven by E-Commerce Platform Growth, AI Redefining Market Landscape(Technavio)

おわりに

映画やテレビ関連グッズ市場ですが、eBayで特に欧米向けの販売が多くなっています。商品カテゴリーやジャンルも非常に幅広く、今後も成長がさらに期待されていますが、実際に販売するとなると、著作権の問題や肖像権などの知財対策はもちろん、偽造品対策や消費者ニーズへの迅速な対応が不可欠になります。配給・配信元のストリーミング配信などによる宣伝、SNSを活用したファンコミュニティやインフルエンサーからの情報収集、環境に配慮した製品展開などなど盛りだくさんですが、これらの課題を克服しつつ、新たなトレンドでさらなる売上拡大が見込めるのではないかと思っています。

Writer 山田彰彦

山田 彰彦 代表取締役 越境ECコンサルタント eBay JAPAN創業メンバー、ヤフー株式会社コマース事業などを経て越境EC専門 ジェイグラブ株式会社を創業。越境EC歴24年。イーベイ・ジャパン公認コンサルタント、ジェトロ新輸出大国コンソーシアムEC専門家、中小企業庁「新しい担い手」越境EC委員も務める。

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